陣痛促進剤

3%の奇跡と高齢出産の軌跡

痛くて体に力が入ったまま、お尻が割れそうに痛いのですが自分では動けません。

「お尻〜お尻いたいー」

ずっと産まれるまで言っていました。すぐに看護師さんが来てくれてお尻をグッと抑えてくれると痛みが和らぎます。さすがコツを押さえていらっしゃる!看護師さんが来られない時は夫にお願いするのですが、どこを押さえていいのか探りながら押すけれど、押しが甘く痛いままで死にそうでした。テニスボール

を持ってくれば良かったと思いましたが自分で押せないので私には不要でした。

途中で看護師さんに

「あまり力入れ過ぎないようにね」

と言われた ような気がして、ずっとお腹は力を抜きつつ手だけはベッドの柵をグッと握っていました。それがダメだったのか、ずっと陣痛が弱いまま時間が過ぎました。

喉が渇くので、準備しておいたお産セットのバッグから水を取ってもらい飲みました。実は水を飲む時にペットボトルに付けるストローキャップも用意してあったのに、実際はそんなものを付けてる余裕もないし、夫に説明して付けてもらう余裕もありませんでした。

しばらくすると、ピコンピコンと鳴り、看護師さんが来ると、

「酸素不足ですね。」

と言うので、どっちが?胎児か私かどっち??と話せないまま酸素マスクを装着されました。

「ご飯食べてないから体力が弱ってるんですよ。旦那さん、ちょっとコンビニに行ってウィダーインゼリーみたいなのを買ってきてください。」

と具体的に指示してくれました。

すぐに買って帰って来て、ウィダーインゼリーを飲みました。汗ダクだったので冷たいゼリーが美味しくて、しかも飲みやすい。ありがたい。

もう明け方になり、痛いのと眠いのと訳がわからない状態で、陣痛の合間の数分に寝落ちしていたようです。痛みで起きて「お尻〜」、またスーッと寝入っての繰り返し。

そして、なかなか陣痛が強くならないので陣痛促進剤を打ちましょうということになりました。

「これでも十分痛いんですけど」と言うと、

「叫ぶほど痛くないと産まれません」

どんだけ痛いんだ!恐怖を感じました。

痛みの合間に震えながら承諾書にサインしました。痛みとこれからの痛みの恐怖です。

つづく